第6章 君のために僕がいる
翔くんのマネージャーが迎えに来た。
「おはようございます
大野さんどうしたんですか?」
車に乗り込みながら挨拶する。
「おはよ~
昨日心配だったからあの後様子見に来た」
「泊まったんですか?」
「うん、遅くなっちゃったから泊めて貰った」
「そうなんですね
大野さんはどこまで送ります?」
「翔くんの現場でいいよ」
「わかりました」
マネージャーが翔くんを見る。
「おはようございます
大丈夫ですか?」
「おはよう、大丈夫だよ
心配掛けてごめんね」
「いいえ、
…結構残っちゃいましたね」
翔くんの首に視線を送る。
「えっ?あぁ、そうだね…」
翔くんが首を押さえた。
「メイクでなんとかしましょう」
「…うん」
現場に着くとニノが来ていた。
俺が一緒に来たことに少し驚いたようだった。
「おはようございます
…翔さん、大丈夫ですか?」
心配そうに聞いた。
「おはよ、ニノ
心配掛けてごめんね」
「謝らないでください
翔さんは何も悪くないんですから…」
ニノが悲しそうな顔をする。
翔くんが荷物を置いて椅子に座るとニノが俺のところに来て小声で話し掛けてきた。
「大野さんずっと一緒だったんですね
翔さん、どんな感じですか?」
「まだ、ショックは抜けてないと思う
夕べも魘されてたし…」