第6章 君のために僕がいる
せっかく戻った笑顔が再び曇った。
「翔くんが疲れてると思ったから、でも大丈夫ならまだいるよ?
さっきも言ったでしょ?翔くんがして欲しいことはしてあげるから」
「…ほんとに?」
「うん」
笑顔で伝えると翔くんはほっとしたように力を抜いた。
「じゃあ、泊まってってくれる?
今日は一人になりたくない…」
「いいよ」
「…それと、一緒に寝てくれる?」
遠慮気味に小さな声で聞いてくるから
「そんな事でいいならいくらでも」
と言ったら嬉しそうに微笑んだ。
「着替え用意するね?」
翔くんがリビングを出ていった。
明日からの仕事大丈夫かな…
着替えを手に翔くんが戻ってきた。
「はい、これ
お風呂も使ってね」
「ありがと」
着替えを受け取った。
「翔くん、明日のスケジュールってどうなってるの?」
「明日は午前中からニノと雑誌の撮影だよ」
ニノが一緒なら大丈夫だろうけど俺は午後からだし、様子見に行くか。
「俺、明日午後からだから朝一緒に行くね」
「いいの?」
「うん、翔くんのこと心配だし」
「…ありがと」
また微笑んでくれるからだいぶ落ち着いてきたって思ったけど、そんなに簡単な問題じゃなかった…
お風呂を借りて翔くんと一緒にベッドに入った。
暫くすると翔くんの寝息が聴こえてきて俺も眠りに落ちた。
「…やあっ!」
突然の叫び声にびっくりして目を覚ます。
「翔くん⁉」
隣で震えてる翔くんがいた。