第6章 君のために僕がいる
そう、俺たちの悩みとは翔くんが野郎どもに狙われやすいってこと。
翔くんを狙うやつらがここ何年か急に増えてきた。
その原因は翔くんが30歳を越えた頃から出てきた色気のせいだと思う。
男の色気って通常女性に対してだけだと思うんだけど、翔くんの場合は厄介な事に男にも通用するようで…
前から人当たりがよくて、共演者やスタッフさん達からも人気はあったけど、最近翔くんを見る目が変わってきた連中がちらほらと見受けられる。
俺たち4人はそんな奴らよりずっと前から翔くんのことが好きなんだ。
でも嵐も大切で壊すことはできない。
だから4人でルールを作った。
そのルールとは翔くんに自分から告白しない。もちろんアプローチはありだけどあくまでもさりげなく。
そして翔くんに自然に好きな人ができるのを待つことにした。
翔くんを苦しめたくないから…翔くんが誰を選んでも祝福しようと決めた。
そして最近できたルールは翔くんを一人にしない。
決定権は翔くんにあってもいい加減な奴に大切な翔くんを任せたくない。
だから皆で変な虫が付かないように見張ろう、って事にした。
ちょっと油断すると今回みたいな事が起こる。その誘いに翔くんが乗るとは思わないけど余計な負担を翔くんに掛けたくない。
ニノが翔くんを連れて戻って来た。
「ごめんね、お待たせ」
翔くんには事情を話してない。
自分が野郎どもから狙われてるなんて知ったらショックを受けそうだし。
ましてやメンバー全員からそんな目で見られてるなんて…
人と上手く交流できる翔くんは積極的に周りの人と話す。
それが状況を悪化させるんだけど嵐の広告塔的な存在の翔くんに人と話すなとも言えない。
ほんとは俺が上手くできればいいんだけど、人と話すの得意じゃないし…
だから俺たちは翔くんにバレない様に翔くんを守らなきゃいけないんだ。