第5章 Don't you get it!
結局、松潤から痛み止めとニノから湿布を貰いなんとか動けるようになった。
車の中で智くんに膝枕をして貰って横になった。
「翔さん、ごめんね?
大野さんほんとに昨日の内に手出すなんて思わなかったから」
ずっと気の毒そうに俺を見るニノ。
「でも、あれ役に立っただろ⁉」
松潤が自慢するかのように聞いてきた。
「おう!助かった!
なかったらもっと大変なことになってたんだろ?」
あ、あれ松潤がくれたんだ。
なんで智くんが持ってるのかと思った。
「そりゃそうだよ
とてもじゃないけど仕事なんて行けないんじゃない?」
「初めてなのに大野さんが手加減しないから悪いんですよ」
「しょうがないじゃん!止められなかったんだから!」
「まぁ、あの声聞いちゃねぇ」
「だろ⁉」
「だろ?じゃないんです
大変なのは受ける側なんですから」
『受ける側』?昨日松潤が言ってたのってこのこと?
「だから翔くんに予備知識教えようとしたんだよ
そしたらリーダーが余計なことって言うから」
「あの段階では余計なことだろ!」
「教える暇なくリーダーが突っ走るから」
「お前らが思った通りしていいって言ったんじゃん!」
「だからって想いが通じてすぐって早すぎね?」
「だって翔くんが誘うから」
「「えっ?」」
「さ、さとしくん!もういいから」
「ほぉ~、翔くんがねぇ」
「じゃあ、しょうがない
半分は翔さんの責任ですもんね」
ふたりの声がニヤニヤしてる…
ふたりのお陰で智くんと付き合えることになったけど、全部知られてるのって恥ずかしい!
しばらくはふたりに頭が上がらないんだろうなぁ…
fin