第5章 Don't you get it!
着替えを済ませて寝室を出たけどふたりともまだいなかった。
「やっぱり起きられないかぁ」
潤くんが心配そうに言うと大野さんが浴衣のまま出てきた。
「おはよ~」
いかにも寝起きのような様子で
「おはようございます」
「おはよ!
翔くんどう?」
「ん、まだ寝てる
ここ何時に出発する?」
「集合時間考えると後1時間半くらいかな?」
「そっかぁ、じゃあギリギリまで翔くん寝かせておくから」
「リーダー、ちゃんと加減したの?」
「ん~、途中までは…
てか、なんでお前知ってんだよ?」
「あんだけ啼かせたら声聞こえるでしょ?
まぁ、あの声聞かされたら止まれないかぁ…」
「そうなんだよ
まさかあんな色っぽいなんてさぁ
ある意味反則だよ」
あぁ、翔さんが気の毒になってきた…
初めてなのにどんだけ攻められたのか…
今日の仕事大丈夫かなぁ。
「ニノは平気なんだな?」
突然大野さんに話を振られなんのことかと首を傾げる。
「何がです?」
「いや、お前たち夜もしてたじゃん
昼間もしてたのに朝起きてこられるんだと思って」
「なんでっ⁉」
「え?ニノの声聞こえたから」
また聞かれた⁉
もう2度とプライベートの旅行で誰かと同室になるのはやめよう…