第5章 Don't you get it!
「智くん、ごめん…」
「えっ?やっぱり俺のこと好きじゃないの?」
「違う!そうじゃなくて智くんの気持ちがわかってなかったから…」
智くんの行為には全て愛情が込められてたのに…
「そうなの?でも翔くん答えてくれてたじゃん」
「へ?」
「最初にキスした時、逃げなかったでしょ?それが答えなんじゃないの?
だから翔くんも俺のこと好きだと思ったんだけど」
そっか、自分で気がつく前に智くんにはわかってたんだ。
この人には言葉なんて必要ないのかも…
だったら…
智くんをじっと見つめた…
そしたら優しく微笑んで抱きしめてくれた。
俺も智くんの背中に腕を回して抱きしめた…
ふふっ、て頭の上から笑い声が聞こえたから顔をあげると智くんと目があった。
智くんの顔が耳元に近づいてきて
「やっぱり翔くんが誘ってんじゃん」
嬉しそうに微笑んでそっと押し倒された。
「はぁ、手に入れた…」
智くんは俺を優しく抱きしめて囁く。
「え?なに?」
「世界で一つだけのもの…」
あれって俺のこと?
首筋に顔を埋められ舐められる…
くすぐったくて身を捩った…
「はぁ…ん」
俺の反応を確認するように顔を覗きこむ…
「うん、可愛い…」
満足した顔で俺を見る…
唇にキスが落ちてきた。
智くんが好きだと認識してから初めてするキスは今までのキスよりも気持ちよくて…
「んんっ…んっ」
智くんの背中に腕を回して掻き抱く…
唇が再び首筋に移動し、智くんの手が浴衣の裾を割って侵入してきた…
『ああんっ!』
智くんの手が止まる。
「アイツらまた…」
松潤とニノの部屋に視線を送る。
智くんは起き上がり俺を抱き上げて寝室に入っていく…
「翔くんの声アイツらに聞かせるわけいかないからね?」
今夜は長い夜になりそうだ…