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片恋 《気象系BL》

第5章 Don't you get it!


湯船に寄りかかって空一面の星を見上げた。

「星が降って来そうだね?」

智くんがすぐ隣に移動してきた。

「…うん」

ふたり並んで静かに星空を見続ける…

聞こえるのは波の音だけで…

ふたりだけの静かな空間…

今ここにいることが凄く幸せに感じて泣きたくなった…

そんな俺に気づいたのか、智くんが手を握ってくれた。

お湯の中なのに智くんの温もりが伝わってきて…

涙が一筋溢れ落ちた…

「星、落ちてきちゃったね?」

智くんはそう言って唇で涙を掬いとってくれた…

頬に触れた智くんの唇は優しくてまた涙が出てくる。

誰でもいい訳じゃない…

智くんだから触れたくなった…

空いている手で智くんの頬に触れる…

じっと智くんを見つめていたら肩に腕を回され抱き寄せられ…

そのまま智くんの唇で唇が塞がれた…

もっとふれあいたくて頬を触っていた手を智くんの首に巻き付けた。

何度も角度を変えて繰り返されるキス…

もっと欲しくて自分から智くんの唇に吸い付いた…

肩に回された手が腰に移動して更にキツく抱きしめられる…

苦しくなって開いた唇から智くんの舌が侵入してくる…

俺の口内を動き回る舌を追いかける…

追いつくと今度は離さないとばかりに舌を絡めとられる…

温泉のせいなのか、キスのせいなのか頭がボーっとしてきた。

荒くなる呼吸に気づき智くんが離れていった…
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