第5章 Don't you get it!
<ニノサイド>
目が覚めると潤くんが隣にいなかった。
起きる時に潤くんがいないことを不思議に感じふと思い出した。
今日は大野さんと翔さんが一緒だったんだ…
しかもふたりがいるのに潤くんと…
さっきお風呂に行ったときはふたりとも出掛けてたみたいだけど、もう戻って来てるんだろうなぁ…
寝てしまった俺のことを潤くんはなんて説明したんだろう…
みんなのいる部屋に行きづらいなぁ、なんて思ってたら潤くんが顔を出した。
「カズ?起きた?」
「…うん」
「どうした?」
「あのふたりに何て言ったの?」
「なにが?」
「俺が寝てた理由…」
「普通に、疲れたから寝てるって言ったよ」
そっか、なら大丈夫かな…
ベッドから降りて潤くんの方に歩いていった。
潤くんと一緒にふたりがいる部屋に1歩踏み入れたとき
「あぁそうだ、カズが疲れてる理由も知ってるから」
えっ⁉
「カズの声聞こえてたみたい」
Uターンしたかったけど、時すでに遅く
「あ、ニノ起きたんだ?」
翔さんに声を掛けられた。
「…お、はよ、ございます…」
顔をあげることができず、語尾も小さくなってしまった。
「大丈夫?」
心配そうに聞いてくれるけど、今は反ってそれが恥ずかしい…