第5章 Don't you get it!
部屋に戻ると寝室から浴衣姿の松潤が出てきた。
「お帰り、どこ行ってたの?」
「浜辺歩いてきた」
「寒かったでしょ?ごめんね?」
「ほぉ、自覚はあるんだ?」
智くんが意地悪げに聞いた。
「まぁね、今日はするつもりなかったんだけど、カズが可愛くてつい」
「ふん、ついじゃねえよ
こっちはさみぃ中歩いてきたんだぞ」
「だからごめんて」
「智くん、もう許してあげたら?
元々は俺たちが付いてきちゃったんだし、さっきは気持ちわかるって言ってたじゃん」
「へ~?気持ちわかるんだぁ?」
松潤が意味深に聞いてきた。
「なにがどうわかるのか聞きたいなぁ?」
ニタニタ顔で更に聞いてきたけど智くんは相手にせず窓際にある椅子に座った。
松潤もそれ以上は追求しなかった。
「ねぇ、ニノは?」
「あぁ、疲れて寝てる」
「そうなんだ…」
「受ける側は負担が大きいんだよ?」
耳元で囁かれたけど何を言われたのか解らずキョトンとした。
その様子を見ていた智くんが
「翔くんに余計なこと教えんなよ」
不機嫌そうに言った。
「一応基礎知識をね?」
「必要ねぇわ」
「そうかなぁ?
結構早めに必要なんじゃないの?」
松潤はいたって真面目に答えてた。