第5章 Don't you get it!
<翔サイド>
「智くんが手にいれたいもの?
そんな入手困難な物なの?」
「ん~、そうだな今の所は難しいかな?」
「へぇ、珍しいものなんだ…」
「世界にひとつしかないからね…」
「そんなの手に入るの⁉」
驚いて智くんを見た。
「そうだな~、絶対とは言わないけど努力はするよ」
「そっか、手に入るといいね、頑張って!」
「おう!頑張る!」
あまり物事に執着しない智くんが欲しがるものってなんだろ?
幸せになるために必要な物なら手に入れられるといいな…
休憩をとった後、再び松潤の運転で宿に向かった。
今回は寝ることなく車に乗っていたけど、智くんとの距離がやけに近かった…
いやではないし、避けるのもなんか変かな?と思ってそのままいた…
けど、いつもと違う距離感になぜかドキドキした…
前のふたりを見れば、チョイチョイ松潤がニノの手を握るし。
ラブラブなのはいいんだけど、眼のやり場に困る…
あ~、また顔赤くなってるんだろうなぁ、なんて思っていたら体の横に置いていた右手に智くんの左手が触れた。
一瞬ドキッとして智くんの方を見るけど、智くんは窓に肘をついて外を見ていた。
たまたま触れただけなんだ…
なんか変に意識しちゃってるかも…恥ずかしい!
更に顔が熱くなった。