第5章 Don't you get it!
<ニノサイド>
「潤くん、どう思う?あのふたり」
後ろを歩くふたりをチラ見しながら潤くんに聞いた。
「いい感じじゃん?
リーダーを煽ってやろうと思ってイチャイチャしたけど、反応したのは翔くんだったね?」
「あれはやり過ぎだよ…」
「なに?欲しくなっちゃった?」
ニヤニヤ顔で潤くんが見る。
「…バカ」
顔が熱くなる。
「でも翔くん可愛かったな?お陰でリーダーのスイッチ入ったみたいだし、結果オーライってことで」
「そうだね、ちょっとやる気になったかな?」
「あれはちょっとどころじゃないと思うけど…」
後ろを見ながら潤くんが言った。
つられてふたりを見ると、普段とは違う男の眼をした大野さんが翔さんを見つめてる。
あ~、完璧ロックオンされたな。
何事にもなかなかスイッチの入らない大野さんだけど1度スイッチが入ってしまえば無敵で誰も敵わない。
今回もそうなるのかな~
自分で仕組んだ事とは言え翔さんが心配になってきた…
まぁ、いきなり襲うことはないと思うけど…
なんて心配してる俺を他所に隣では
「リーダーのお手並み拝見だな!」
なんて楽しそうに呟く潤くん。
ふたりが無事幸せになれます様にと祈るしかない…