第5章 Don't you get it!
車から降りて松潤とニノが並んで歩いてく。
手を繋ぐでもない、肩を組むわけでもない。
松潤を見上げて話すニノとニノに微笑みかける松潤。
ふたりを包む空気が優しくて後から見ていて嬉しくなった。
「翔くん?なんで笑ってるの?」
「なんか、あのふたり見てたら幸せになった」
「あ~、確かに
仕事の時とは雰囲気違うよなぁ」
「今までも頭の中ではふたりが付き合ってるって分かってたけど、実際プライベートで見るの初めてだから
ほんとに幸せなんだなって思ったら、なんか嬉しくなった」
「うん」
智くんの返事は短かったけど、顔を見たらやっぱり笑ってて、智くんも嬉しいんだなと思った。
「智くんはさぁ、今幸せ?」
なんとなく聞いた質問だった。
「そうだなぁ、幸せかな?」
「なんで疑問形?」
ふふっと笑った。
「今まで幸せだと思ってたけどあいつらのせいで欲が出た」
「どういうこと?」
と言って智くんを見ると智くんは俺を見つめてて…
いつもと違う真剣な表情にちょっとドキッとした。
「翔くんは今幸せ?」
「…幸せだよ、仕事も順調だし」
「プライベートは?」
「ん~、特になにもないけど大きな問題もないから幸せかな?」
「翔くんも疑問形じゃん」
「あ、ほんとだ」
「俺もそう言うこと
日々なにも問題ないから幸せなのかな?って思ってたけど欲しいものができたからそれ手に入れたらもっと幸せになれんのかなって」