第5章 Don't you get it!
「あ、そういえば美味しいチョコレート貰ったんで持って来たんです」
ニノが鞄からチョコレートを取りだし振り向いた。
「はい、どうぞ」
ニノからチョコを受けとり智くんにひとつ渡した。
「はい、智くん」
「ありがと」
笑顔で受けとる智くん。
包みから出し、口に入れた。
うん、美味しい!
「はい、潤くん」
目線を前に戻すとニノがチョコを指でつまみ松潤の口に入れようとしてる。
「ありがと」
「あっ!」
ニノが驚きの声と同時に顔を赤くする。
松潤を見るとニノの手首を掴みニノの指ごとチョコを食べた。
「ん~、おいひっ!」
指をくわえたまま松潤が喋る。
「んっ!や、潤くん…」
よく見ると松潤はニノの指に舌を絡めて舐めている。
「もうっ、やめっ!」
益々赤くなるニノ。
ゆっくりと指を抜き『チュッ!』と音をたてる。
「ごちそうさま」
見てるこっちも恥ずかしくなって顔が熱くなるのがわかった。
「可愛い」
隣で智くんがボソッと呟くのが聞こえた。
ニノのことを言ってるのかと思って智くんをちらっと見ると目が合った。
えっ?こっち見てたの?
「翔くん真っ赤だよ?可愛い」
恥ずかしくなって俯いてしまった。
そのまま顔をあげることができなかった。