第4章 Be with you
「まぁ、あるっちゃあるだろうな」
「…あるんだ」
「ってかさぁ、たぶんずっと好きだったんじゃねぇの?」
「はっ?」
「お前が気がついてなかっただけなんじゃね?」
「…そんなこと…」
「ないって言えるか?」
わかんねぇ、だから今まで考えたことなかったんだって…
「じゃあさぁ、そいつのことどう思ってた?」
翔くんのこと?
大切なメンバーだと思ってた…
でも他の3人とは少し違う、誰よりも頼りにしてて…
気がつくと傍にいて助けてくれて…
そして誰よりも助けてあげたい存在…
翔くんがいるだけで安心できたんだ…
最近はプライベートでも傍にいてくれて…
あまりにもふたりでいることが自然になって…
空気みたいな存在になってた。
「…空気」
「はっ?」
「空気みたい」
「またこりゃ、随分情熱的だな?」
松兄が可笑しそうに笑った。
「どこが?」
「空気なしじゃ生きられないだろ?」
翔くんなしじゃ生きられない?
そんなことないだろ…
「そこまでじゃないよ」
「じゃあ、そいつが他の誰かに持ってかれたらどうする?
そいつと他の男が仲良くしてるのを目の前で見せつけられたら?」
翔くんが他の誰かと…?