第1章 Two
「最後、大野さん!」
ニノが松潤から携帯を返され俺を呼ぶ。
「えっ?俺も?」
「折角ですから、記念に」
勧められるまま翔くんの隣に立った。
「なんでそんなに離れてるんですか。
もっと寄ってください」
一歩近づく。
「大ちゃん、腕組むとか、肩抱くとかしなよ」
相葉ちゃんが無邪気に言うが出来るわけがない。
「リーダー、腰に手回すぐらいしろよ」
こっちはドレス姿の翔くん見てからドキドキが止まらないんだよ。
すぐ隣にいるのに…
触れることもできない…
「はい、撮りますよ」
カシャッ。
「はい、終わり」
ふーっと息をつく。
「大野さん、櫻井さん、こちらによろしいですか?」
スタッフさんが呼ぶ。
「「はい」」
「すみませんね、櫻井さん。そんな格好させて」
「いえ、大丈夫ですよ。仕事ですから」
微笑む翔くん。スタッフさんが目を見開く。
「いや~、想像以上ですね。
今回多かった意見で、夫婦の姿というのがあったんですが、さすがに無理があるから脚下しようと思ったんです。
そしたら、女性陣が、絶~対大丈夫だからやりましょうと引かなかったんですよ」
スタッフさんは苦笑した。
「やはり、女性の美に対する目は確かですね
しかも、やるからには徹底したいと、だいぶ気合いが入りまして
結婚式を提案したのはうちの女性スタッフたちです」