第5章 .綺麗な花には刺がある
「アイスくれたんです」
「「「はぁ?」」」
(また始まった)
中学時代からカノジョは黒子に惚れていたようで、その理由がちょっとアタシには理解できない。
(当り棒貰ったからとか…)
モチロンその場にアタシも居て、その現場を遠目で見ていた。
だがしかし興味をこれっぽっちも持てなかったので今まで忘れていた。
中学時代散々聞いたが。
「だからぁ本当はテツくんと同じ学校行きたかったの。
……けど、けど…っ」
「桃井さん、プール内は響くので、大声は控えて下さい」
泣き出した桃井に容赦ない黒子
(何この茶番)
「なっ何なのよあの子
そもそも、ちょーっと胸がおっきくって可愛いぐらいでみんな慌てすぎよ。もぉー。
ねぇ?日向君!」
「ウン、ソウダネ」
「…チラ見してんじゃねぇよ!!!!」
メガネサンは監督さんに殴られてプールへと落ちていった。
「いや、確かに監督さんの言う通りです。桃井、アイツは嫌なヤツです。
ちょ〜っと胸が大きいからって、見せつけるようにビキニ着やがって…!!」
「日向さん死んじゃいますよ」
プールから浮上してきたメガネサンに駆け寄る桃井
「え、なんで俺の名前を」
「知ってますよ
誠凛バスケ部キャプテンでクラッチシューター日向さん」
(流石にもう調べてたか)