第5章 .綺麗な花には刺がある
「あ、あの〜」
着替えてきました。と言うより先にみんなはコチラを向いた。
(覚悟はしてたけど全員いるのね…)
どうやら誠凛は今日監督さんのお父さんが経営している相田スポーツジムでのトレーニングらしい。
「待ってたわよ!さ、こっち来て」
言われた通り監督さんのそばに寄ると、なんかよく分かんないけど自己紹介が始まった
私の。
「皆知ってると思うけどこの子は白金ひかりちゃん。きっとみんなの力になってくれるわ
ひかりちゃん、何か一言お願い」
「え……?」
「ほら、これから仲間なんだから
意気込みとかさ!」
「ど、どういう事ですか?
仲間って……?」
「決まってるじゃない!
マネージャーになるんでしょ?
もうすぐIH決勝リーグとかあるし…」
「アタシ、バスケ部に入るなんて言いましたっけ?」
……
(な、なんかおかしい事言ったか?)
アタシの発言により、さっきまでザワザワしていたプールが静かになった
「白金さんは、秀徳戦の後のお好み焼き屋さんで緑間君と交わした会話を覚えてないんですか?」
イキナリの黒子。
(コイツいつもイキナリだな)
「?そりゃあ覚えてるケド」
「その時に緑間君に喧嘩ふっかけてたじゃないですか、あれは次秀徳と戦う時には白金さんも参加するという意味ではなかったんですか?」
「え、まぁそのつもりだったケド…」
(なるほどそうか…取り敢えず今スグ誤解を解かなければ)
「えっと…アタシがバスケ部に入りたいと思っているのはホントです。
でも、今スグ入りたいわけじゃなくて……
今の時期はバスケ部にとって大事な時期です。ソコにアタシが割り込むと、言い方は悪いですが当然邪魔になります。そういう気でなくても士気も下がります
だからアタシはまだ、バスケ部に入るつもりはありません。」
(言った……言いきったぞ…!)
「お前が今バスケ部に入る事が、そんなにいけない事なのか?」
……でたなバカガミ!!