第4章 .下剋上
TOが終わり、試合が動き出した。
火神の足が止められ、緑間がフリーになりパスを待った。
(やっぱり秀徳は火神がもう跳べないコトに気づいてる…)
緑間にパスが渡る瞬間、誠凛の影が動いた。
「!!」
(ホントに10番を振り切るコトに成功してたんだね)
黒子のパスはメガネサンに渡った
しかしメガネサンのレイアップは秀徳のキャプテンの人に叩き落とされてしまった
「なんか不気味っスね、もっと激しくなるかと思ったんスけど」
「秀徳がペースを落としてから、急にスコアが凍りついちまったなぁ、残り1分」
それからまた緑間が点を決めた
(残り30秒で5点差)
それからスグに、メガネサンがスリーを打った
(後18秒、2点差)
秀徳側のボールを黒子がスティールし、それをまた秀徳の10番が外に出した
「残り15秒!!」
「誠凛、最後のチャンスだな」
そこでメガネサンに秀徳のキャプテンの人がマークについた。キャプテン対決だ。
「スリーを最優先に止めに来た…」
「それでも誠凛にはスリーしかねぇ!
日向が止められなけりゃ、終わりだ!!」
火神は秀徳のキャプテンの人にスクリーンに入り、メガネサンを走らせた
メガネサンは危なげなくスリーを入れ、残り3秒で誠凛が1点リードした。
(まだ3秒"も"ある…誠凛、死ぬ気で守って!!)
そこでやはりボールは緑間にまわってしまった。
緑間にいち早く付いたのは火神で、最後の力を振り絞るように跳んだ。
(まだあんな力があったなんて……!)
しかし緑間のソレはフェイクで、火神の足はもう地面から離れていた。
ピーーーーーーーーー
試合の終わりの合図を告げる音が鳴った。
勝ったのは誠凛で、負けたのは秀徳。
(誠凛が……か、った…)
アタシはまだ現状がのみ込めないでいた。
最後、緑間はフェイクを仕掛けて、火神が引っ掛かって跳んで……黒子が、止めた。
会場は歓喜に包まれ、選手等は整列をしていた。