第4章 .下剋上
第2Q
黒子と火神の連携で、津川を抜くコトに成功した。
「あのディフェンスをぶち破るかよ」
「前より2人の息が合ってるっスね」
(火神の汗の量が尋常じゃないな……)
「火神…津川のマークのせいで大分ペースを乱されてる……」
「第2Qでかく汗の量じゃねえもんな」
「あ!」
アタシ達が話している間に、火神は4つ目のファウルを取ってしまった。
「バッカ!何やってんスかも〜」
「こりゃ引っ込めるしかねぇな、残り1つじゃビビってまともにプレーは出来ねえ」
やはり火神は引っ込められ、同時に黒子もベンチに下がった。
「アレ?黒子も下げるの?」
「次の秀徳戦に備えてじゃないっスか?」
「……ソユコトネ」
(黄瀬が知っててアタシが知らないなんて……)
「…なんで悔しそうなんスか」
それからまぁなんやかんやあって、73-71で誠凛が勝った。投げやりだとか言わないでほしい、こちらにも事情があるんだ。