第2章 仕事の後のXmas night。
ぎゅうぎゅうの電車。
座る場所はなかったから、私は入り口のほうを向く。
リエーフくんは人ごみから私を守るように、私を背中から抱きしめるように立っている。
「梢、苦しくない?」
『大丈夫だよ?リエーフくんは大丈夫?』
そう聞けばリエーフくんは私に微笑む。
JRから地下鉄に乗り換えたら余計に混み始め、身動きも出来ない状況。
20分程度だったらなんとかなるか…
そう考えていれば、不意にお尻に違和感。
気のせいだろう。
満員電車だから鞄でも当たってるんだろう。
なんて、やり過ごそうとした。
触れているそれが指だと気付いた時には、もう遅かった。
コートの上からとんとんとお尻を叩いていた指はいつのまにかコートのスリットから侵入し、ニットワンピースの上から大胆にお尻を撫でる。
痴漢
でも、リエーフくんが私を囲んで守ってくれているはず…
まあ、スカートの上からなら…
なんて油断した私。
お尻を撫でていた手はニットスカートをたくし上げ、タイツの上からお尻…と、入り口をなぞり始めた。
あ、やばい。
そう思った時には逃げることもできず、私は体を硬くしながら、下半身を蠢く手をどうすることもできなかった。