第5章 すれ違いバースデー
こんな膜、煩わしい。
ふ、と、感じた気持ち。
白濁で汚れた避妊具を外し、衝動的にそのまま濡れた穴へ自分を突き立てる。
「っ!月島くんっ!どうして!!」
何故だろう。
考えながらも腰を穿つ。
ただ気持ちよくなりたいわけではない。
この感情が何なのかわからない。
嫉妬のような、早く自分のものにしたいような、そんな気持ち。
何度も抜き差しをしながら、
喘ぎ声をあげる梢を見ながら、
ふ、とよぎった答えに嗚呼、と納得した。
「なんだ、そういう事ね。」
「っ、なに?けい」
「ねえ、梢。」
「なにっ!けいっ」
「結婚しようか。」
腰を止め、くたりと身体をキッチンカウンターに身体を横たえていた梢の耳に唇を寄せ呟けば、今まで喘いでいた声をピタリと止め目を見開き僕の顔を見る。
「え、今、何て。」
「そうすればいちいち嫉妬とかしなくて済むし、説明も楽だし。」
「うそ、そんな理由?」
僕の話を聞いて眉間にしわを寄せ前を向いた梢。
その彼女の喉元に指を這わせ、唇を寄せるとぽそり、と小さな声で僕は呟いた。
「僕のそばにいて欲しいって言ってるの。」
刹那、真っ赤になる顔。
こく、こく、と首を縦に降る梢。
じわり、と体の中心が暖かくなる感覚。
それをごまかすために僕は今まで止めていた腰の動きを再開した。
「っ!けいっ!やめるんじゃ」
「僕やめるなんて言ってないし。
一晩中犯してあげるから覚悟してよね。」
心も体も、そして子宮も
僕で満たしてあげる。
だからさ、
ずっと僕のものでいてよ。
Kei Tsukishima birthday story
end