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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第10章 裏の顔


俊side

会話がない。
凄く気まずい雰囲気になってる。
何か言わないと……

「に、兄ちゃん……」

「……」

「兄ちゃん!?」

「あ?あぁ悪い……」

気にしてるのかな?

「その……兄ちゃんのせいじゃないよ。僕が勝手に体調悪くなってるだけ……それに兄ちゃんの言う通り先生に近づかなかったら良かったんだ。」

「……いや、俺にも原因はある。ごめん。……母さんが家で待ってる。早く帰ろう。」

「うん。」

母さんが……?
家にいるの?

兄ちゃんはさっきから足を引きずっている。
きっと走ったから痛めたんだ。

「兄ちゃん、僕歩けるから……降ろして……」

「そうか?」

「うん。だって足痛いんでしょ?隠そうとしてたの全然隠せてないから。」

「ごめん……ちょっとやっちまった……」

「いいよ。謝らなくて。」

僕はゆっくり兄ちゃんの隣を歩いた。
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