第10章 裏の顔
俊side
ん〜……
……白い天井……
見覚えが……
あ……
「俊くん?目が覚めたんだね。大丈夫?」
「嘉神先生……」
「驚いたよ。急に倒れるし。」
そっか……倒れたんだ、僕。
まだ若干頭が痛む。
お腹も痛い。
「どうしたの?」
「えっと……頭が痛くて……」
体が起き上がらない。
「それだけ?他には?」
「お腹が痛いです。ムカムカして……」
「そっか……」
嘉神先生は僕の隣に椅子を持ってきて座った。
今何時だろ……時計……
「今は5時だよ。」
「え……」
兄ちゃん帰ってくる……
「何かあった?」
「何かって……」
「うーん、家族内でとか」
先生って僕の心の中が見えるのかな?
怖いくらい当たってる。
「……お兄ちゃんの結城くんかな?」
「っ!」
「そっか……たぶん、ストレスじゃないかな?」
ストレス……
僕、ストレス抱えてたの?
「……結城くんとさ……喧嘩したとか?」
「……違います……ただ僕が避けてるだけです。会いたくなくて……」
「……2人はどういう関係なのかな?ただの兄弟?」
「え……どういう関係って……兄弟です……」
なんで……そんなに……
「ふーん……兄弟でさ……」
嘉神先生が近づいてくる。
「こういうことしたりするの?」
「っ!?////」
キス!?
ちょっと待って!
離そうとするけど離れなくて舌まで入れられた。
どうしよ……
やだ……助けて……誰か!
「っ……僕ね君の事ずっと気になってたんだ。本当に君って可愛い……結城くんが羨ましいよ……」
「せんせっ!待って!っ!?」
兄ちゃん……ごめん……言う事聞いてれば良かった……
僕はどんなに抵抗しても離れる事が出来なかった。