第10章 裏の顔
俊side
「俊!!遊ぼうぜ!」
昼休みに入り友達に誘われる。
「お、おぉ……」
「?どうかしたか?」
「いや、何も……行こう」
具合悪いけど、皆に心配かけたくないし……
階段を慎重に降りていく。
3階から1階まではいつもよりかなりの距離があるように感じた。
あー、眩んで全然前が見えない。
1階に辿り着き、廊下を歩く。
「俊?ほんとに大丈夫か?顔色悪いぞ?」
「う、うん……だいじょ……ぶ……」
「俊?!」
手すりから手が離れるのが分かった。
けど、体も動く気配がない。
そのまま重力に任せ倒れてしまった。