第10章 裏の顔
俊side
吐きそう……
なんで……やっぱ熱あるのかな……
廊下をフラフラと歩き教室まで向かった。
「あ……」
目の前が眩みつまづく。
「俊くん!?」
転けたと思ったけど体を支えられていた。
「ん?嘉神せんせ?」
「大丈夫!?顔色悪いけど?」
驚いた顔で僕を心配してくれる。
本当に優しいな。
「大丈夫です……」
「ほんと?無理しないで?何かあったらいつでも保健室おいで?」
「はい」
優しくされるとドキドキする。
僕は何とか教室まで辿り着き席に座る。
誰もいない静かな教室……
落ち着く……
机が冷たくて気持ちいい……