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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】
第9章 「母さん」と呼ばない
結城side
「ねぇ?教えてくれない?嫌う理由。」
それでも口を開かない。
イライラする。
「あーもう……じゃ、ずっと『千代さん』のままでいいんだね?わかった。」
「待って!」
袖の裾を掴む。
「何?」
「話すから……」
やっとか……
「あの子……俊は私の小さい頃と似ているの。」
は?どういうこと?
それが理由?
「顔がじゃないの……あの子を見てると私が捨てた嫌いな過去を思い出すの。」
「捨てた?」
「えぇ。」
俺もソファに座り話を聞くことにした。
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