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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第5章 悪いのは……


結城side

「結城ー、災難だったな!」

「何やってんだよ!無理すんなって!」

陸上部の仲間が見舞いに来てくれていた。

「弟が危なかったからよ……」

皆は俺が陸上を出来なくなったのを知っていた。

「先輩……これ……みんなで書いたんですけど……」

マネージャーの由衣。
まだ1年生で慣れないこともあるはずなのにかなり頑張ってくれる。

色紙に皆からメッセージが書いてあった。

「由衣、ありがとな。すっげぇ嬉しい!」

「い、いえ!////」

「お?お前らいい感じ?(笑)」

「な訳ねぇだろ?」

俺が好きなのは俊だけだ!
それに由衣は和也の事が好きだ。
見てれば分かる。
態度が変わる。

「あ!そう言えば!結城〜麻梨愛ちゃんからこれ貰ってきたぞ〜(笑)このモテ男!」

「はぁ……あぁ……ありがと……」

正直迷惑だ。
ずっと付きまとわれるのは好きじゃない。
好きでもない奴にこんな事されても嬉しくなんかない……

はぁ……早く来ねぇかな……

ガラガラ……

「お!お前らもいたのか!」

「和也!……てそれ誰?」

「小学生?」

「俊!!」

「兄ちゃん!」

やっと来てくれた!
あーあ由衣は全く喋らないで俯いてるし……

「弟!?……へぇ……似てねぇな……」

「はーい、じゃお前ら帰ろうなー」

和也が気をきかせて皆を外に出す。
ナイス!和也!
皆が出ていって俊は俺に抱きついた。
あー……このまま死にたい……

「兄ちゃん!」

「俊〜!会いたかった!」

和也はニヤニヤしながら見ていた。

「何でいんだよ!」

「え?いいじゃん別に(笑)」

……あれ……なんで俊長袖着てんだ?

胸騒ぎがする。

「和也……ちょっと出ててくんない?」

「……おう……わかった。」

和也が出ていったのを確認する。

「俊、服脱げ……」

「……え?」

「いいから早く。」

「……やだ……」

否定したが、無理矢理腕を捲り上げた。
そこに見えたのは火傷の跡……
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