第5章 悪いのは……
和也side
結城の家に来ると俊くんが出てくれた。
まぁ色々あって何とか中に入れたけど……
「本当にごめんなさいぃぃぃ!」
俺なんか小学校6年生に土下座されてます。
「いいから!顔上げろって!」
そう言えば俊くんって寒がりなのか?
今日は暑い方だっていうのに長袖を着ている。
俊くんは立ち上がり俺の方を見直す。
「その、兄ちゃんの友達とは知らず……」
「え?結城から聞いたことねぇの?」
「はい……それから……あのー」
「?……あぁ!俺は和也!」
「和也さん?今日は何か?」
本当に何も聞いてねぇんだな……
てか、俺のこと言ってねぇとかありえねぇから!
1年以上の付き合いだって言うのによ……
「結城に頼まれてな。」
俺は俊くんに結城との約束を話した。
「え……そんな申し訳ないですよ。大丈夫なのに……」
「可愛い弟が放っておけねぇんだろうな(笑)」
「え……」
「あ、それから!俊くんと結城との色々な関係知ってるからさ!気にしないでいいよ!」
「いや、気にしますよぉ!もう絶対に口聞かない!」
俊くんの反応を見て本当に仲が良いんだなって思った。