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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第4章 僕だって


俊side

僕はいつもより早歩きで学校に向かった。
だって、100点取りたい!
兄ちゃんにも教えてもらったし!
それに、母さんにも認めてもらいたい!
僕だってできるんだ!って

「俊!お前今日珍しく早いな!」

「うん!勉強したいからね!」

「へー、俺なんも勉強してねぇーよ?本当にお前は凄いよな。」

「兄ちゃんがああだから、僕もしっかりしないとね!」

僕は自分の席に座って算数の教科書を出す。
昨日の練習問題の確認をして、応用にチャレンジした。
自分でも驚くぐらいスラスラ解ける。
このままいけば100点も取れるかも!

僕はギリギリまで勉強し、1時間目と2時間目のテストを迎えた。
1時間目は社会。
昨日、完璧に覚えたから全ての欄が埋まった。
そして、2時間目の算数。
始まる前は凄く緊張したけど、裏返すと、勉強した所ばっかりだったから、全て解けた。
テストが終わると皆僕の所に集まってきた。

「俊ー、3番の(3)って答えなんだ?」

「俺はそこ10になったぜ!」

「え、私は4……」

僕の答えと違う人が何人かいた。

「僕は1になった。」

「1!?何をどうしたら1になんだよー」

先生が「次の授業は体育だから急げー」って皆に言っていた。
僕は友達に手を引っ張られ、着替えに行った。

今日は久しぶりのドッヂボールだった。

そして、終礼のとき、先生からテストが返された。
まずは社会。

「先生ー!100点いますかー?」

「あ?あぁ、1人な。」

「誰ですか?!」

「それは後で聞け。次算数なー。」

算数のテストが次々と返されていく。

「算数は100点いるんですかー?」

「あぁ、これも1人。」

「まじかよー。」

終礼が終わり、皆が集まってくる。

「俊何点だ?」

「社会は100点だよ?」

「ほらなーやっぱりお前だ。算数は?」

僕はテスト用紙に顔を隠した。

「なんだよ?」

「……100点だったよ////」

少し恥ずかしかった。
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