第4章 僕だって
結城side
「兄ちゃん?朝だよ。」
「え?……っ!遅刻!」
「まだ、7時だから大丈夫だよ。」
「あ……ごめん、すぐ朝食つくるから。」
「母さんが作ってるから。」
そうだった。昨夜母さん帰ってきたんだ。
「僕さ、早めに学校に行って勉強しようかなって思ってるから。」
「そっか。」
よかった。
今日は調子が良いみたいだ。
俺は俊を抱きしめた。
「どうしたの?」
「頑張ってこいよ!」
「……うん、僕だって兄ちゃんの弟だもん!」
「おう!」
俊はいつも通りに戻り、元気に出ていった。
今日は早く帰ってきて俊に会いてぇな!
テストの結果も聞いて……
あ!今日バイトだった……
うー……また、俊に会うのが遅くなっちまう……
はぁ……行きたくねぇ……