第4章 僕だって
結城side
「母さん!なんで、俊を無視すんだよ!だいたい、俊も母さんの息子だろ?!」
「結城、あなたは気にしなくていいの。あなたはただ、将来の事考えなさい。大学はどうするの?東大とか狙えるんじゃないの?留学してもいいのよ?」
「……気にしなくていい?……気にするよ、弟だから。じゃ、俺も寝る。おやすみ。」
母さんは俊に対しての態度が酷い。
母さんが家にいる日は俊は暗い。
次の日は体調を崩すことが多い。
俺は部屋に戻り俊のベッドに座る。
「俊……起きてるか?」
「……なに?」
「その……」
「……何も無いなら話しかけないでよ。おやすみ。」
「ごめん。」
泣いているのが分かった。
何も考えたくないのか、話をしたくないようだ。
「なんで兄ちゃんが謝るの?なにも悪い事してないじゃん。」
「うん、そうだけどよ……俺のせいで母さんが……」
「兄ちゃんは関係ないよ、僕の出来が悪いから。仕方ないと思う。……おやすみ。」
俺は自分のベッドに入った。
俊はテストのために頑張っていた。
できるだけ、明日は休んでほしくない。
けど、たぶん体調崩すだろうな。