第4章 僕だって
俊side
夜中、トイレに行きたくなって目が覚めた。
1階に降りトイレに向かう。
次いでにお茶を飲もうとリビングに入ると、兄ちゃんと母さんがいた。
「お、俊。どうかしたのか?」
「いや、喉乾いたから。……母さん……おかえりなさい……」
「……結城、母さんもう寝るね。あと、明日も帰ってくるの遅くなるから。」
「分かった。家の事は任せてよ。」
「ごめんね、いつも。」
無視された。
僕はいない存在になってるんだ。
母さんにとって、子供は兄ちゃんだけ。
僕は我慢出来なくなり、自分の部屋に戻った。
兄ちゃんが僕の名前を呼ぶのが聞こえたが無視した。
布団に潜って眠くなるのを待った。
全然眠れない。
僕は産まれてきて良かったのかな?
母さんからはきっと嫌われてるし、誕生日を祝ってくれたのも小学校に入る前までだった。
今年もたぶん祝ってもらえないんだろうな。
変に期待しないでいよう。