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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第3章 嫉妬


俊side

「明日、算数と社会のテストしまーす。」

「えぇー!?」

クラス全員が口を揃える。

ヤバイ……明日テスト?!
しかも算数と社会……
いや、社会は暗記だからいいとして!
算数!
今の所全然分かんないだよな……

「どうせ、また俊が1番だろ?」

「そんなことねぇよ……」

どうしよ……
兄ちゃんは今日部活で遅いし、母さんも帰ってくるの遅いし……

うぅ……

前回は100点取れた。
やっぱり今回も100点取りたいよ!
頑張ろ……

放課後になり、友達が「遊んで帰ろう」と誘ってくれたけど、勉強したかったから断った。

急いで帰ろうと廊下を早足で歩いていた。

ゴツンッ!ドサッ!

「いっ!?」

誰かとぶつかってしまった。
見てみると女の子が涙を溜めて尻餅をついていた。

ど、どうしよ!うわぁ!今にも泣き出しそうだよぉ!
えっと……兄ちゃんなら……

「大丈夫!?ごめんね!よそ見してて!」

兄ちゃんなら笑顔で手を差しのべるよね!

「立てる?」

僕はその子に手を差しのべる。

「う、うん!」

女の子は手を取り立ち上がる。

「怪我はない?」

「大丈夫!私こそごめんなさい!」

「良かったぁ!怪我なくて!……あ!早く帰らないと!じゃあね!」

僕は手を振り走って帰った。
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