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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第3章 嫉妬


結城side

午前の授業が終わり、昼休みになった。

「結城!行こぜ!」

「あぁ。」

友人が俺を屋上に誘って来た。
いつもはコイツと屋上で食事を取っている。
名前は和也。
同じ陸上部だ。

「お前、麻梨愛に告白したのか?(笑)」

「はぁ?なわけねぇだろ。」

おそらく今朝の騒ぎを見ていたのだろう。

「だよな。けどよ、お前も変わってるよな……」

「何がだ?」

「……麻梨愛から告白されたのに断るとか……アイツ、学校一可愛いし、お嬢様だろ?男からしたら意味不明だよ。」

俺には麻梨愛の良さが分からない。
俺は一目見てだいたいソイツがどういう人間か分かる。
幼い頃からずっとそうだ。
表面では一応笑顔で接するようにはしている。
そのおかげか人がよく寄ってくる。

「興味ねぇよ。」

「……俊くん?(笑)」

「なっ!お前っ!////」

和也には俊が好きだってことを言っている。
コイツは信用できるって思えたんだよな。

「ははっ!どうだ?最近?」

「あー……実はさ……」

俺は昨日の事を和也に話した。
途中、驚いた顔をしたが気にせず続けた。

「お前……すげぇな……」

「……引いた?」

「かなり(笑)」

「だよな……兄弟でとか……おかしいよな……」

俺は溜息をついて俯いた。

「けど、良かったじゃん!俊くんも好きだったんだろ?結城のこと!」

「う、うん……」

「それに、別にいいんじゃねぇか?弟の事が好きでも。まぁ!他の奴に知られたら幻滅されるだろうな(笑)」

「あ!お前、言うなよ!言ったら絶交だかんな!」

「分かってるって!絶てぇ言わねぇ!約束だ!」

「信じてかんな!」



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