第16章 おまけ2!
和也side
「和也、飲もうぜ。」
結城がビールの缶を持って俺の前に座る。
「そうだな。」
俺らは台所前のテーブルの椅子に座り、俊君達を眺めていた。
俊君とお母さんはアレンと遊んでる。
写真を撮ったり、服を着せたり。
アレンがあんなに嫌がらないのは初めて見た。
どうやら伊坂家は好きなようだ。
「……和也、仕事はどうだ?」
「あー、まぁまぁかな。」
「なんだよそれ。」
「……俺、帰ってくるの遅いのに俊くんご飯作って待っててくれるんだ。申し訳ないよ。家事して、アレンの事もあるのに。」
「まぁな。自慢の弟だからな。」
ブラコンはいつまでも変わんねぇのな。
「結城は彼女とか居ねぇのかよ。」
「は?なんで。」
「いや、何でって……歳考えたら……」
「そうだなぁ……作る気はないかな。俊一筋だったし。」
「それを現旦那の前で言うかな、普通。」
コイツはこう言ってるけど……お母さんの事考えたらそんな事にもいかねぇ気がする。
「……ぷっ……ははは(笑)」
「なんだよ、急に……」
「ごめん、嘘。一応いるよ、彼女。」
「……へ?」
「お前の知ってる奴。てか、お前の事好きだった奴だよ。」
俺の事?
『先輩!好きです!』
あ……
「……由衣か!?」
「そうだよ。」
あの結城がね……へぇ……
意外だな。
「……結婚も考えてるよ。」
「そうか……結婚式呼んでくれよな。」
「……あぁ、呼ぶよ。そもそもお前のおかげだしな。」
「?」