第16章 おまけ2!
俊side
「和也さん……ここって……」
「孤児院だよ。」
孤児院って……何でまた?
和也さんは別に子供いらないって……
「俊くんに少しでも楽しんで貰おうかなって。子供好きでしょ?」
「……うん!ありがとう!」
中に入ると子供たちが勉強していた。
中には日本人の子もいる。
英語分かるんだ……凄い。
この子達、皆親がいないんだ……
様々な理由でここに来てるんだろうな。
でも不思議な事に全然悲しそうじゃない。
むしろ幸せそう。
「子供たち、楽しそうだね。」
「そうだな。きっとここの生活に満足しているんだろう。」
「……可愛いなぁ。」
あれ、何か泣き声が聞こえる。
外からだ。
外に出ると女性が赤ちゃんを抱っこしていた。
女の人はこちらに気づき、申し訳なさそうにした。
和也さんがその人に近づき英語で何か話している。
あ、女の人とこっちに来た。
「この子、今朝玄関に置かれていたらしい。全然泣き止まないだってよ。可哀想だよな。きっと母親じゃないと……」
「……そっか……」
そうだよね……悲しいよね。
僕は女性から赤ちゃんを受け取り抱いてみた。
小さくて、弱くて……暖かくて……
「大丈夫だよ、もう心配いらないから。君はきっと強い子になる。だから、ほら泣き止んで。」
僕は笑顔でそう言いおでこにキスをした。
白く柔らかい肌。
「う……きゃは(笑)」
「「「っ!////」」」
笑った!
良かった!泣き止んで!
「俊くん……凄いね……」
「うん、僕もビックリ……でも可愛い……」
「その子懐いてるみたいですね、だってよ。」
和也さんが通訳してくれる。
僕に?
なんで……
僕は女性に赤ちゃんを受け渡した。
「う、うわぁぁん!」
また泣いちゃった!?