第14章 僕のお兄ちゃん
俊side
兄ちゃんはリハビリを繰り返し、歩けるようになったのは、僕が2年に上がる前だった。
兄ちゃんは高校生からまた始めると言って、高校にやってきた。
まさかの同じクラス。
最初はどうなるか不安だったけど、友達みたいな感覚で楽しかった。
兄ちゃんの進路先は東大。
医者を目指すらしい。
たぶん、向いてる。
頭良いし、優しいから。
もう少しで僕と兄ちゃんは卒業。
そろそろあの話をしないと。
僕は和也さんから連絡が来た。
『明日は予定空けといて』
たぶん、あの話……
「なぁ、俊。なんか和也からさ、今日は母さんと予定空けといてって来たんだけど……知らね?急に言われて驚いてんだけど……」
「あー、僕もだよ。」
その時はまだ何も言わなかった。