第14章 僕のお兄ちゃん
結城side
体に異常は見られなかった。
医者も驚いた。
リハビリして、歩けるようになれば普通の生活に戻るだろうと言われた。
俊と和也は二人並んで横に立っていた。
……あの2人……似合ってるのかもな……案外
「あのさ和也、俊……ちょっと話あんだけど。」
「なんだ?」
俊は何も答えず和也の手を握った。
やっぱそういう関係ってことか……
「……付き合ってんのか……お前ら。」
「あーうん。」
「……そっか……俺が知らねぇ間に色々あったんだな……」
そうか……俺は4年も眠ってたんだ。
当たり前だよな。
前から和也は俊のこと想ってたんだ。
「兄ちゃん、何も言わないの?」
「なんで?何も言うことねぇよ。お前ら、お互い好きなんだろ?だったら何もいう権利ねぇよ。幸せになれよ。」
「う、うん。」
俊はどこか不満そうだった。
とりあえず、俺は2人を家に帰し、頭の中を整理した。
退院したらどうすっかな……
高校卒業してない事になってるだろうから……もう1度やり直すか……?
それも悪くねぇかもな……
俊も同じ学校だし……