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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第14章 僕のお兄ちゃん


和也side

それからまた2年が経った。
俺たちはまだ付き合っている。
俊くんは俺と結城が通っていた高校に進学することになった。
制服は俺のおさがりだから少し大きい。
俺も20歳を過ぎ俊くんは16歳……
法的には犯罪だが、俺らは気にせずにいる。

「結城はどう?」

「まだ覚めない……」

結城のお見舞いに来ている。
俊くんはベッド横の椅子に座って俯いていた。

「兄ちゃん……ほんとに目覚めないのかな……」

俊くんは涙を流し始める。

「あの声も……笑顔も……手も……全部感じる事が出来ないのかな……」

俺は花の水を変える手を止め、俊くんに抱きついた。
少しでも落ち着くように。

「和也さん……」

「大丈夫だよ……それに俺がずっと傍に居てやるから。」

「うん……」

俺は涙でぐしゃぐしゃになった俊くんの顔の涙を指で拭き取り、唇を重ねた。

「……駄目……こんな所で……誰かに見られたら……」

「誰も見ないよ。ここ個室……」

俺は可愛い泣きべそかいた俊くんの顔に再びキスをした。
俊くんも諦めてそれを受け入れた。

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