第14章 僕のお兄ちゃん
和也side
俊くんは一ヶ月半で退院した。
ほんとによく頑張ったと思う。
そして、小学校を卒業し、現在中学2年。
あれから2年経った。
結城は目を覚まさない。
俊くんは毎日見舞いに行っているようだ。
俺は大学1年。
俊くんにはたまに会いに行っている。
家に行って、色々話す。
お母さんは仕事がまた忙しくなったらしく帰りが遅いらしい。
その代わりに俺が家に泊まったりしている。
「和也さん……なんかいつもありがとうございます。」
「いいよ、別に。」
俊くんはどんどん大人になってきた。
身長も伸びた。
けど、学校じゃ、小柄な方だ。
俺の気持ちはどんどん募っていく。
「俊くん……あのさ……」
「?なんですか?」
「……いや……なんでもない。」
何度も告白しようとした。
チャンスは何度もあった。
けど、心のどこかで駄目だと引き止められる。
「あのー……いつもそうやって言うのやめてないですか?何かあるなら正直に言ってほしいです。」
「うん……ごめん。」
「……何ですか?」
真っ直ぐに見つめる。
はぁ。
もう言うしかねぇ。
俺は前から俊くんに抱き着き、耳元に話しかける。
「俺さ……ずっと俊くんの事好きだ。」
「え……////」