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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第14章 僕のお兄ちゃん


和也side

俊くんが目を覚まして3日がたった。

「俊くん、口開けて?」

口を開け、病院から出される食事を口に運ぶ。

「うっ……うぇぇぇ……」

「やっぱ駄目かな?」

「……ごめんなさい……」

あれから何も口にしない。
口に入れてもすぐに戻してしまう。
長い間しっかりしたもの食べて無かったからだろう……
体が拒否している。

「……俊くんは悪くないよ……頑張ろう?」

「……もう無理です……食べたくない……」

「駄目だよ……食べないと……」

「分かってます!それは……分かってるけど……体が……」

「……そうだ、気分転換にさ、ちょっと病院の中探検しよっか。ずっとここにいても息が詰まるだけだよ。」

俺は車椅子に俊くんを乗せ、屋上に向かった。

「……和也さんは何でそこまで僕を心配してくれるんですか?」

「うーん……結城に頼まれたからかな?(笑)まぁ、単純に俺がほっとけないのもあると思うけどね。」

「……兄ちゃんは……どうなったんですか?……教えてください……」

「……教えてもいいけど……俊くんはどんなこと聞いても平気?受け止められる?」

俊くんの目が一瞬不安な色になったが、期待した目に変わった。

「はい!」

「……分かった。結城ね、生きてるよ?まだ。」

「まだ?って……え……生きてる……」

「うん。けど……もしかしたら目を覚まさないかも……」

「え……嘘……」

俺はそのまま結城のいる部屋まで連れていった。
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