第12章 黒い影
結城side
くっそー!
帰りが遅くなっちまった!
今日は日直で先生の頼まれ事をやっていた。
その後、日誌を書いていたらもう18時……
全速力で俊の小学校に向かった。
「俊!!」
だが、そこには居なかった。
「どこに……」
「帰ったよ。」
聞き覚えのある、むかつく声。
「嘉神……」
「やぁ、結城くん。元気だった?」
顔も見たくもねぇ。
「あぁ。で?俊帰ったって本当か?」
「うん。ずっと見てたからね。最近、遅くまで残ってるなって思ってたから(笑)」
「今、ずっと見てたって言ったか?」
「うん、言ったよ?だって僕のお気に入りが傷ついたらいやだもん(笑)」
あーあの日の事、思い出してきた。
殺してぇ。
先に帰ったって事は1人か……
急がねぇと……
俺は走って家の方に向かった。