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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第12章 黒い影


結城side

何で俊怒ってんだよ……
店出てからもこっち見ねぇし、話もしねぇし。

ずっと無言で歩いてると目的地に着いた。

「俊、ちょっといいか?」

もう我慢ならねぇ。

「なに?」

振り向かずに応える。

「俊、ごめん。」

「なんで?」

「えーと……その……」

ヤバい、分かんねぇ……

「分かんないのに謝らないでよ。」

やっとこっちを振り向く。
けど、目は逸らせたままだ。

「もう別に怒ってないから。僕が勝手に嫉妬してるだけ。ほら、早く行こ。お腹空いた。」

嫉妬……?
もしかして……さっきの女の人達か……

「うわぁぁぁ!!」

俺は俊の後ろに飛びつき抱きしめる。

「え、ちょ、なに!?////」

「ごめん!ほんとにごめん!」

「だから、いいってば!てか、ここでこんな事止めてよ!勘違いされちゃうから!!」

カフェの前でギャアギャア言い合ってると……

「ん?あ!お前らか!!」

店の中から店員の制服を着た和也が出てきた。

「「え……なんで……」」

俊と言葉が重なる。

「あー、かけ持ちしてんの。秘密ね(笑)」

だからあんま手に入らねぇ割引き券を持ってたのか。

「てかさ、店の前でイチャイチャしないでよ(笑)店内が騒がしくなってるから(笑)仲いい可愛い兄弟がいる!って(笑)」

店内を見るとかなり騒いでいる。

「うわ……」

「まぁ、せっかく来たんだし、入りなよ。俊くんも。今日サービスしてやるよ。」

「え!?本当ですか!?」

「うん、俊くんだけね(笑)」

「おい。」

俺抜きで何話してんだよ。
俺は少しイライラした状態で中に入った。
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