第11章 もう1度振り向いて
俊side
和也さんがどんどん摘んでいく。
そんなに美味しいのかな(笑)
兄ちゃんはイライラした顔で食べてるし。
母さんはそんな2人を見て微笑んでるし。
「はぁ、やっぱ美味ぇ!流石、結城の母さん!」
「良かったです(笑)結城?口に合わなかった?」
「ん?あ、いや!美味いよ(汗)」
全然美味しそうに見えない。
「あ!ところでさ、騎馬戦っていつなの?兄ちゃん出るんでしょ?」
「あー、最後だよ。」
「1番見せ場だね〜(笑)ファイトだー結城〜(笑)」
「お前も出るだろ。しかも俺の前馬。」
凄い組み合わせ……
でも和也さんが前なら安心かも。
「怪我だけはしないでね。」
「「おう!」」
「あ……(笑)」
やっぱ仲が良いな……
「兄ちゃん、ごめんご飯中に。トイレどこ?」
「あー、連れててってやるよ。」
「ありがと。」
僕は兄ちゃんに連れられ校舎内に入った。
意外と人がいない。
静かだ。