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海を想う、海を愛する。【ONE PIECE】

第20章 忘れられない女


僅かに身動ぐ沙羅。
最初は触れるだけの優しい口づけ。
沙羅の唇をいたわるように、重ねられた。
幾度となく重ねていくうちに、徐々に長くなり・・・。
ペロリとシャンクスの舌が沙羅の唇を舐める。
羞恥に目を閉じていた沙羅は驚いて目を開けた。
「やっと目、開けたな」
悪戯が成功したように笑う顔は、いつもと変わらず。
だが、沙羅を見下ろす目線は、いつもよりも鋭い。
それでいて、その瞳は沙羅を気遣うように甘く優しい光を宿す。先程囁かれた言葉、そのままに“愛してる”と目が語っていた。
「シャンクス・・・」
まっすぐに向けられるその思いに応えたいと思った。
『体から始まる恋もあるでしょ?』セリカの言葉が頭に響いた。
シャンクスを好きになりたい。
自身の顔の横に見える腕に、沙羅は手を添えた。
「!!」
次の瞬間、シャンクスは何かを耐えるように、目を伏せた。
伏せずには、いられなかった。
自分の中に潜む雄の本能、獰猛な肉食獣のようなそれが目を覚ます。
獲物を狙い、仕留め、食い散らかすように沙羅を貪りたい。
そんな獣のような目を見せるわけにはいかなかった。
それでも、体はどうしようもないほどに興奮している。
「ッ・・・沙羅っ・・・」
自身の熱を吐き出すように苦しげに名前を呼ぶと、シャンクスは再び唇を重ね始めた。
時折唇を食むように重ねられる口づけ。
それが次第に長く激しくなっていく。
「・・・ッ・・・シャ・・・ンッっ!・・・ンッン」
呼吸を求めて、シャンクス、と呼ぼうとすれば、その開いた唇の中に、侵入してくるシャンクスの舌。
驚いた沙羅は『待って』と言おうとするが、絡め取られたそれは、言葉をつむげない。
呼吸すらもままならず、シャンクスにされるがままの沙羅。
「っ・・・まッ・・・んッ・・・ァハ・・・」
漏れ出る単語にもならない声が、シャンクスを益々興奮させる。
指でゆっくりと首筋をなぞり、鎖骨を撫でる。
その手がゆるゆると下がっていき柔らかな膨らみをなぞる。
もっと、
もっと・・・。
いつも衣によって守られている柔肌にも、触れたい。
シャンクスは膨らみをなぞっていた手をゆっくりと上衣の裾に絡めた。
「!・・・・・・」
シャンクスの目が一瞬見開かれ、そして、切なげに細められた。
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