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海を想う、海を愛する。【ONE PIECE】

第15章 ハレム島に巣くう闇


沙羅が詫びる点など何一つないというのに。
しかし沙羅に取っては、海の声を聞くことができる自分が海の声から逃げたことで、こんなにも苦しい思いをさせてしまったことが悔やまれてならなかった。
沙羅は小梅の目を見つめて誓った。
「魂を導くには月の力が必要です、次の満月に必ず皆様をお助けします」
「!!」
「だから、もう少し、時間を下さい」
今も苦しんでいる彼女達に、待って欲しいと言わなくてはならない自分の力のなさを沙羅は恥じた。
だが、小梅は歓喜の涙を流して頷いた。
「ありがとう・・・やっとやっと、終わりが見えます」
一頻り涙を流すと小梅はそのまま消えることなく、礼儀正しくドアから部屋を辞し、『送ってくる』とイゾウがそれに続いた。

 その後三人は夕飯を食べ、眠りについた。
「「・・・」」
すやすやと眠る沙羅を挟んで睨み合うマルコとイゾウ。
お互い、どうしても沙羅の隣に自分以外の男を寝かしたくない二人は、自分が真ん中に眠ろうとして睨み合った。
しかし決着は着かず。
眠くなった沙羅が、痺れを切らして『私が真ん中で寝ます!』と先にベッドに入ってしまった。

そして、今に至る。
無防備に可愛らしい寝顔で熟睡する沙羅。
もちろん沙羅とて、男と二人きりだったならば堂々と眠りはしない。
間違いなくソファで寝ると言っただろう。
しかし、男二人と自分一人、しかもマルコとイゾウだ。警戒心以前に、安心しきっている沙羅にはなんの疑念も構えもなかった。
要するに沙羅は年齢に反して、お子様だった。男女の行為は一対一、それ以上の知識がなかった。
対するマルコとイゾウは大人の男。

““どうしてくれようか””

良からぬ思いが頭をもたげた。
脳裏にハルタの声が蘇る。
仰向けに眠る沙羅を見つめるマルコ。
もし、イゾウと二人で沙羅を抱くならば・・・。

『ッア・・・やっ・・・マルコ・・・』
瑠璃色の瞳を揺らし嫌がる沙羅を宥め、
その身に纏う衣服を脱がし、鎖骨からじわりじわりと責め立て、胸の頂きに舌をはわせる。
『ッイヤッ・・・』
逃れるようとする沙羅の背後からイゾウの手が、もう片方の胸に伸びる。
『イ、イゾウ・・・隊長・・・ッア・・・』
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