第3章 全員集合
『みんなはいって〜』
がリビングへの扉を開けてみんなに入るよう促す。
「わぁ〜ひろーい。」
「ストバスのコートもあんじゃん。
なぁ赤司、これいくらしたんだよ。」
「青峰、そーゆーことは聞くもんじゃないのだよ。」
「うっわぁ〜。これうまそ〜〜」
リビング入ったとこで固まるみんなに、
がはにかみながら
『みんな、とりあえず荷物置いちゃって!』
と言うと皆、それぞれ動き出した。
そして、目を奪われるのは皆同じ。
大きな窓の外に広がる
ストバスのコート。
皆、あの頃を思い出しているのか。
同じコートで汗を流し、
一つのボールを繋いだ日々。
全てがきらめいていた。
まだまだ幼かった私達の
ちょっぴり辛くて、淡い思い出。