第4章 俺平凡な高校生、隣の奴は…怪物?
あの日以来、寝起きがとても悪い。
理由は夢だ。いつもあの夢を見る。
最近は鮮明に、匂いまで感じるようになってきた。
朝起きるといつも汗だくで朝風呂が日課となった。
学校へ行き、まれに優里が登校してきても挨拶をするかしないかくらいしか言葉を交わさなくなった。
夢に出てくる優里と現実の優里が重なり少し怖いのもあるが、なにより彼女に嫌いと言われたことがキツイ。
クラスメイトも俺たちの関係が壊れたことを察したのか、茶化したりすることは一切無くなった。
担任の事も前と同じように見ることができなくなり、なんだかクラスにいたくないと思うようになった。
それに担任が優里を呼びに来た時にはひどく気持ち悪くなり、学校でよく吐いたりしている。
「お前、本当に大丈夫か?優里といい、お前といいなんか変だぞ?」
奏も心配してくれているが事情を話せる訳がないので無理して笑うことしかできない。
それでも優里の環境と比べたら、俺が置かれている環境なんてただのヌルゲーと一緒だろう。
そんなことを考えながら、戦争が始まってから5ヶ月は経つ日々を送っていた。
こうして今日も苦痛でしかない学校を終え、風呂とご飯を済ませた俺は自室のベッドで寝転がる。
ベッドから見える制服を眺めていると、
胸ポケットから何かがはみ出ていた。
…あ、優里の生徒手帳だ!
俺はすぐにポケットから生徒手帳を取り出した。