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ヒーローが死なないとは限らない。

第4章 俺平凡な高校生、隣の奴は…怪物?


そんな日々が続き、優里が学校に登校する日数とメッセージのやり取りが更に減った。


代わりに彼女の体に傷が増えてきた。




「優里…本当に大丈夫か??」


「……あ、ん?ごめん、なんか言った?」



こんな感じで最近はまともにお話しさえできていない。


ともなれば、やるべき事はもうこれしかない。






「優里っ!来いっ!」



その時にタイミング良く、いつものように担任が呼びに来た。



前は怖くて教材室の扉を開けることはできなかったけど、謎を解くにはもう開けるしかない。



「先生、腹いたいんでトイレ!!」




と俺は言って先生の許可を聞く前に教材室の方へと小走りで向かった。



扉に耳を近づけれはやっぱり2人の話し声が聞こえた。




「14:30に東京に空からの攻撃の可能性がある。返り討ちにしてやれ」




「…また殺すんですか⁉︎同じ人間なのに!!敵だからって……」




「お前がやらなきゃ日本人が死ぬんだぞ!お前がやらなきゃ来栖だって…「亜紀斗の名前を出さないでっ!!」



バンッと何かを力強く叩く音がした。



話の主な内容は戦争だと思う、でも何故優里に関係がある?


誰が敵を殺して、誰が日本人を、俺を守る?



頭の中には疑問しかないが、これだけは分かる。



この扉を開けてはいけない。





だんだん荒くなってきた息音に気づかれないように俺は口元を手で覆う。



バレる前にここから立ち去らなきゃ…



しかし俺が一歩後退した時に、『キュッ』と靴と床が擦れて音がなった。



「ーー誰だっ⁉︎」


やばい、と思った時にはもう遅く教材室の扉が開いてしまった。



「「来栖…⁉︎ / 亜紀斗…⁉︎」」


「す、すみません…!」



俺は扉が開いた瞬間に腰から体を折り、深々と謝る。


目の前には床に映し出された3つの影。


でも何かがおかしい…俺の影ともう1つの影は至って普通の人の形をしている。




でももう1つは背中あたりから大きな翼がでてるような形だ。





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