第3章 俺は平凡な高校生、隣の奴は彼女
「亜紀斗っ!今日一緒に帰れる?部活オフだしさ、ちょっと付き合ってよ!」
帰りに優里が声をかけてきたので、俺はそれに快く答えた。
そうして俺たちは制服のまま街に出て少しオシャレなカフェでデートした。
「ここの店に来てみたかったの!」
そう言って嬉しそうにカフェオレを飲んでいて幸せそうだ。
「俺たち、いろいろ間反対だけど気があうよなぁ〜」
俺が不意にそう呟くと彼女は可笑しそうに笑っている。
「凸凹がいい感じにはまってるんだよ」
優里は学年1頭も良くて、スポーツは全てこなし、とても可愛い。
なのに全く偉そうにしてないのだ。
だからクラスの人気者だ。
そんな彼女に惚れてから俺の日記にはいつも君の名を書いていることは誰にも言えない。
優里が嬉しそうに今日会ったことを話してるのを聞いていると、カフェにあったテレビから警報音が流れた。
「えー、緊急情報が入りました。
アメリカが日本に戦争することを宣言した模様です。
この情報はデマではありません、以前から揉めていた…………問題で………」
今までやっていたバラエティ番組からニュースに変わり、アナウンサーが深刻そうな顔をして話している。
前々から戦争がいつ起きても可笑しくないと言われていた為、覚悟はしていたが
あまり実感がわかない。
「戦争か……平和主義だって言ってたのに…嫌だね?」
俺がそう言いながら彼女を見ると、顔が真っ青だった。
「だ、大丈夫か…?どうした…?」
「ーい、1年は大丈夫だって言ったくせに」
そう言いながら彼女は手に握っていた紙ナプキンをくしゃっとしていた。
1年は大丈夫…?なんの話だ?
そう思っていると彼女の携帯が鳴って彼女は席を立った。
戦争が起こったのは確かにびっくりだが、あそこまでビックリするか?
どうしたんだろう、と考えるが俺が知る由はない。